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傾聴の手引き4

2012年11月18日発行
北海道総合福祉研究センター理事長 五十嵐教行・事務局長 池田ひろみ 著
A5判ページ 定価650円(消費税込み)
※第3回全道傾聴フォーラムの基調講演に加筆しております

【タイトル】

「現代社会と傾聴」

【目次】

第1部 「現代社会と傾聴」
第1章 現代社会のストレス
  1. 周りから浮かないようにすることは大きなストレス
  2. イライラ感を抱えている人が多い現代社会
  3. 匿名性は、イライラをぶつけやすくする
  4. イライラの感情は負の連鎖を起こす
  5. 穏やかに話を聴いてもらった経験がない人たち
  6. 「自分は正しい」とどこまでも主張する人たち
  7. 人の話を否定する人たち
第2章 伝わるコミュニケーションについて考える
  1. 自分の思いをうまく伝える方法
  2. 伝わったかどうかは、「聴いている人」が判断すること
  3. 「聴く人」にわかってもらうまで説明すればいい
  4. わからないときの質問の仕方
第3章 相手も聴いてほしいと思っている
  1. 自分の話を聴かせたい人ばかりいる世の中
  2. 自分のことを丸ごと受け止めてほしいと願っている
  3. 「自分の話を全部聴いてもらいたい」と願っている
  4. 私たちが求めている人
  5. 「そうですね」の一言で受け止める
  6. まずは自分が相手の話をしっかりと聴くことから
  7. 相手を受け止めてこそ、穏やかな関係が成り立つ
  8. 「傾聴」してくれる人に出会える喜び
第4章 様々な場面からコミュニケーションについて考えてみる
  1. 東日本大震災の現地調査で考えたこと
  2. 「話を聴く人」は、内容によって聴き方を使い分けてしまう
  3. イラストを描くのも対象とのコミュニケーション
第2部 「家族間の傾聴 ~家庭を居心地の良い場所に~」
第1章 言葉を交わすことの意味
  1. 自分のことばに責任を持っているだろうか
  2. 一方通行に思える家族への話しかけ
  3. 返事をしない相手を攻める気持ち
  4. 自分は、きちんと対応しているだろうか
  5. “家族だから”と気を抜いて、話をしてはいないだろうか
  6. “家族だからこそ”の甘えがあるのではないだろうか
  7. 話をしたくなければ、話はしない
  8. 自分の言動を振り返ってみる
第2章 家族とたくさん話ができるようになるために
  1. わかりたい、わかってほしい、わかりあいたい
  2. 話をしたら、良い方向に向かっていくと信じたい
  3. 相手の話を最後までしっかりと聴くことが大切
  4. 家族には、つい自分の意見を言いたくなってしまう
  5. 母と娘の会話を例に考える
第3章 家族間の傾聴のための心構え
  1. 「わからない」と認めることから始まる
  2. 「わからない」、だから「わかりたい」、そして「聴きたい」
  3. 「聴きたい」、だから「聴かせてほしい」
  4. その人のありのままを受け止める
  5. とことん、一緒に考えていく
  6. “家族だからこそ”ずっと味方で居続けたい
  7. 終わりに

【本文より】

第1部 「現代社会と傾聴」

第1章 現代社会のストレス
1. 周りから浮かないようにすることは大きなストレス

現代社会でうまく暮らしていくために求められていることについて考えてみます。ここでは「うまく」という言葉に注目して考えます。 
私たちの多くは、うまく暮らしていきたいと考えています。
「考えている」というよりも、むしろ「願っている」という表現の方が正しいかもしれませんが、まずは、うまく暮らすためにどうしたらいいかについて考えていきたいと思います。

うまく暮らしていくためには大切なことがいろいろありますが、代表的なものを一つ取り上げて考えてみます。それは何かといいますと、「周囲から浮かないこと」というものです。

周りの人たちの雰囲気から自分だけが浮いてしまうということは、現代社会では“ダメ”なことだと多くの人は受けとめています。その場の雰囲気から自分だけ浮いてしまうような言動を取ってしまったら、突然、周りの人たちから「KY*」と言われて、「ナニ?アノ人?」と思われてしまいます。その後はやや仲間はずれのような扱いを受けてしまいがちになります。
そういう状況にならないようにするためには、周りの人たちから浮かないように気をつけなければいけません。

それでは、「周りの人から浮かない」ためにはどうすればいいのでしょうか。一番簡単な答えは、「紛れる」ということです。その場にいる人たちのなかに自分を紛れ込ませていくということです。

次に、「紛れる」とはどういうことなのか考えてみます。みんなで話しをしている時に、できるだけ周囲の人たちと同じような反応をしながら、聴くということです。

話を聴く時に「うんうんうん、ああ、そうだねえ」と、周りの人たちと同じような言葉を使いながら、つまりその場の雰囲気に合わせた反応をしていくことが一番です。相手の人の話に対して、自分一人だけ「ええーっ?うっそー!」と驚いてしまいますと、周りからは「ナニ、アレ?」と思われてしまいます。
あくまでも周りの人と同じような反応をすることです。

ところで、「話をする人」に対して、周囲の人の反応に合わせることなく、自由に自分が感じたことをそのまま言葉にして言える人がいます。その場にいる人たちの中で強い立場にいる人です。話しをしている人に対して、「それ、おかしいんじゃない?」と真っ向から言えるのは、そのグループの中で「一番強い人」だけです。

「話を聴く人」たちの中でも「弱い立場の人」は、「話をしている人」や「強い立場の人」の言葉にうなずくだけです。その場の雰囲気に合わせるというのは、その場の雰囲気には絶対に逆らわないということです。

その場の雰囲気の中で目立ってしまうと、いじめられる対象になりやすいのです。ですから、自分の主義主張を口にするよりは、その場の雰囲気に合わせていった方が“無難”なのです。

しかし、これでは自分のコミュニケーションは自分の思い通りにはなりません。

自分は本当はこんなふうに言いたい。
だけど、それを言ったらまずいんだろうな

と思ったら、せめて苦笑いをしてやり過ごすことになるのだろううと思います。これはとても大きなストレスになります。

第2部 「家族間の傾聴 ~家庭を居心地の良い場所に~」

第1章 言葉を交わすことの意味
1. 自分のことばに責任を持っているだろうか

私たちは、普段の生活の中でたくさんの言葉を交わしています。私が言った言葉を相手の人が聴いてくれています。私の言葉は相手の人に様々な感情を抱かせます。その人は、感じたことを元にして私に言葉を返してくれます。その返してくれる言葉を、今度は私が聴いています。私は、その人の言葉の中から、その人の気持ちを見つけようとしていきます。そして、私に向けて言ってくれたその言葉にお返しをするように、更に私が次の言葉を言って、また返してくれて・・・、言葉はお互いの間を行ったり来たりしています。

それでは、普段の何気ない会話の中で、私たちはどれくらい自分のことばに責任を持って、注意や関心をむけているでしょうか。丁寧な会話を心がけているでしょうか。

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